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イラスト ゴルジュ (2)正.jpg

G   ゴルジュ (gorge)

  原語はフランス語。

谷の中の両側が岩壁などで細く狭まった場所。

地図の上では毛虫のようなゲジゲジ記号がつく。

多くは通過不可能で、“トオラズ”などとも言う。

山岳用語の中にはフランス語からきたものは他にもいくつかあって、デブリ(debris- 雪崩や土砂崩れで落ちた、氷や土砂の屑や堆積物)もその一例だ。

日本の山岳登山がヨーロッパのアルピニズムの影響を受けた名残だろう。
 新しい技術やスポーツはその原産国の言葉と共に輸入されることが多い。

それは日本だけに限らず、柔道はどこへ行っても競技用語は日本語だ。

日本では戦争中に英語は敵国語として禁止したことがあったが、そのときベースボール用語は全部日本語に直したそうだ。野球というのは名訳だし、外野や内野など便利なのでそのまま残っている。

しかし、アウトやセーフはどうしたのだろう。

とうぜん、なにかあっただろうが、生き延びるほどいい言葉ではなかったにちがいない。

「退場」とか「合格」とか言ったんだろうか。
 フライフィッシングに関しても、全部日本語でと言われたら、ひどく面倒くさいものになるだろう。

アイザック・ウオルトンのThe Compleat Angler (釣魚大全)は何度か日本語で出版されたが、今のようにフライフィッシングが普及する前に出された版で、フライが日本語訳されたものがあった。

乾式毛鉤、赤色回転毛鉤など、など・・・。

ドライフライは見当がついたが、回転毛鉤は考え付くまでに時間がかかった。

レッド・スピンナーである。フライフィッシングを始めようとする人には言葉の壁は低くないとは思うが、パソコンと同じで、言葉を覚えることが技術や知識に結びついていると考えるより仕方がない。
 ところで、このゴルジュ帯、入る人が少ないから魚がたくさんいるかと思うと、意外にいい思いをしたことがない。泳ぐ覚悟や、逃げ場のない危険をおかすわりには実りが少ないのだ。

水がでると水流の強さに流されたり、陽がささなくて虫が少ないとか、魚にとっても住みにくいのかもしれない。

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